腎不全の治療について

CKDステージ3

CKD(慢性腎臓病)ステージ3は、腎機能が軽~中等度に低下している状態です。

医師の定期的な管理や生活習慣の見直しが特に重要になる段階です。

CKDステージ3とは?

ステージ eGFR(mL/min/1.73㎡) 腎機能レベル 説明
ステージ3a 45~59 軽度〜中等度低下 徐々に腎機能が落ちている状態
ステージ3b 30~44 中等度低下 貧血・電解質異常などが出やすくなる

※eGFR(推算糸球体ろ過量)とは、「腎臓がどれくらい血液をきれいにできるかを示す数値」です。

特徴・症状

  • 自覚症状はまだ少ないことが多い(そのため見過ごされやすい)
  • ただし以下の兆候が出ることも:
    • 貧血気味(腎性貧血)
    • むくみ
    • 高血圧が悪化
  • 心血管病のリスクも高くなるため、慎重な管理が必要です

治療・対応の基本

項目 内容
血圧管理 目標:130/80mmHg未満が推奨されることが多い
原因疾患のコントロール 糖尿病・高血圧・高尿酸血症などの治療強化
食事療法 塩分制限(6g/日以下)、タンパク質摂取の調整(制限するかは個別判断)
薬物療法 開始検討:SGLT2阻害薬など
見直し:NSAIDs(痛み止め)など腎機能に負担のある薬は回避
貧血・電解質異常の評価 フェリチン・ヘモグロビン・カリウム等の定期チェック

フォローアップのポイント

  • 3〜6か月ごとのeGFRと尿検査の確認
  • 腎臓専門医への紹介が検討されるケースも(特に尿タンパク陽性であれば)
  • 進行抑制が目標:ステージ4(高度低下)へ進まないようにする

まとめ:CKDステージ3の位置づけ

ステージ 腎機能(eGFR) 対応の目安
3a 45~59 生活習慣改善+慢性病管理が中心
3b 30~44 合併症に注意、専門医介入や薬物治療も視野

補足

  • 早期発見・早期対応で進行を遅らせることが可能です。
  • 見た目に症状がなくても、血液検査と尿検査を定期的に行うことが重要です。