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BLOG第326回 最近気になる「AI」

2025.03.17

最近気になる「AI」

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、放射線課です。

 

皆様も昔からよく「AI」という言葉はご存じだったかと思います。
AI。いわゆる「人工知能」というやつです。

 

私のAIに対する最初のイメージは・・・
かの有名な映画「ターミネーター」において、軍事人工知能(スカイネット)が自我に目覚め、これを停止しようとした人類に対し核攻撃を行い(審判の日)、これを境に機械と人類との壮絶な戦いが始まり・・・
と、小さい時に見たSF映画の設定において、初めてAIというものを知ったような気がします。故になんだか人工知能により人類が支配されてしまうのではないかと恐怖を感じていた事を覚えています。

 

始めは夢のような技術だと思っていたAI。様々な分野で進歩しているとは耳にしていましたが、ここ数年で急激に身近に感じるものとなってきています。

 

1年ほど前、OpenAIが発表したChatGPTという文書生成AIが一般公開となり話題となりました。
簡単な概要などを指示するだけで、人が多くの時間をかけて作成する様な内容の文章を、まるで人が書いたような言葉使いを使い生成する事が可能となる技術。
私もいくつか試しに作成してみたのですが、その生成速度とあまりの完成度に驚いてしまいました。
テンプレートに近い文章などは一瞬で作成され、数か所の手直しをするだけで実用可能なレベルとなっていました。
誤りや違和感のある部分がまだまだ多くありましたが、AIが随時全世界からの情報を基に学習・更新をしていくため、あと数年、いや数か月で人が作成した物との差がわからなくなる日が近いと感じました。

 

そして、同社から今年の2月に発表された動画生成AIの「Sora」。
皆様、ご覧になりましたか?
ChatGPTと同様にいくつかの指示を出すことで、1分間の動画をAIが生成してくれるという技術なのですが・・・
動画を見て言葉が出ないほどに驚きました。
1分間で流れる映像は本当によく見ないと現実画像との見分けがつかないとんでもないクオリティ!!
私が見た動画はAIに「東京郊外を走る電車の窓に映る反射」と指示され作成されたもの。
そこには、日本のどこかの郊外を走る電車の窓に反射して写る女性と複数の乗客の姿。
これどこの風景使っているのだろう。写っている人は誰なんだろう。使用許可とか取ってるのかなー。などと考えていたのですが、もうそんなレベルではありませんでした・・・
写っている街並み、空の雲、窓の反射に写る人達。これらはどこかの画像を使用して作ったのではなく、全てがAIにより生成されたもの。つまり一つも現実に存在しないというのです!!!
これはすごい。すごすぎる。もはや怖い。大丈夫なのか。このレベルはもう人間の目では判断できないでしょうよ。
そんな期待と不安が頭を駆け巡りました。

 

最近はAI関連のニュースが多く取り扱われ、政府による生成AIの法整備が急ピッチで進められています。AIに限らず、技術はルールやモラルが守られることで、多くの人の役に立つものです。これらの技術が活用され生まれた新しい何かを想像すると今からワクワクが止まりません。(22世紀には本当にドラえもんとか作れるようになるのかも?)

 

次回はそんな未来の話だけではなく、現代の医療現場で活躍しているAI読影支援システムについてお話し出来ればと思います。