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BLOG第128回 春眠暁を覚えず

2022.04.15

春眠暁を覚えず

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆さま、
こんにちは、看護部長室です。

 

少しずつ日が永くなり、道端に咲く花を見ても、すっかり春らしくなってきましたね。

 

「春眠暁を覚えず」・・・

 

先日のお休みは、すっかり寝過ごしてしまいました。一度目覚めてから、自分を甘やかして、またとろとろと眠る時間はとても心地よいです。寒すぎて布団から出たくない~!というのとまた違って、春の朝の寝心地は格別です。

 

春は適度な日差しを感じ、寒さから解放され体の緊張が緩むため心地良い眠りに誘われやすい季節だそうです。
人間が布団の中で最も気持ち良く感じるのは最低気温が6℃以上、最高気温が15℃くらいと言われていています。
一般に睡眠時間は冬が最も長くなっていますが、冬は寒さのため体の深部体温が下がりにくいため、時間の割には熟睡感が得られない場合も多いとか。
春になると日中の活動量も増え睡眠時間は短くなりますが、深部体温が下がって熟睡できるようになるため、朝の光が入っても目覚めにくくなってしまうそうです。

 

「春眠暁を覚えず」は「春の夜は眠り心地がいいので、朝が来たことに気づけずつい寝過ごしてしまう」という意味の有名な言葉ですが、最近になって続きを知りました(浅学ゆえ・・・)。
由来は、中国の孟浩然(もうこうねん)という詩人の『春暁(しゅんぎょう)』という題名の漢詩の冒頭部分でした。

 

【全文】 - 【書き下し文】
春眠不覚暁(しゅんみんあかつきをおぼえず)
処処聞啼鳥(しょしょていちょうをきく)
夜来風雨声(やらいふううのこえ)
花落知多少(はなおつることしるたしょう)

 

【現代語訳】                                                                                                                                          

春の眠りは気持ちよく、夜明けが来たことも気づかなかった。
鳥のさえずりがあちこちから聞こえてくる。
昨日の夜中は激しい雨風が聞こえていたが、
花も多少落ちてしまったことだろう。

小鳥

 

鳥の声や春の嵐の様子、そして花など、自然の描写が織り込まれ、うららかな「春の朝」の様子が伝わってくるようです。
「春眠暁を覚えず」は、自然の豊かさを再確認できる表現でした。私は単に寝坊した言い訳に使うばかりでした。忙しい毎日でも季節を楽しむ感性を忘れないようにしたいです。