ごあいさつ
入院という環境の変化や疾患・治療の影響により「認知症」の悪化、あるいは「認知症」がなくても意識の混乱や不穏状態になる「せん妄」が出現することがあります。このような状況に陥ると、入院生活に支障をきたすなど治療自体が困難になってしまうことが考えられます。症状から生じる影響を予測し、予防・対処に努めるために森下記念病院では、2020年4月から適切な研修を受講した医師と看護師及び薬剤師による認知症・せん妄サポートチームを結成し日々活動しております。
加齢による物忘れ
- 体験した一部を忘れる
- 学習能力は維持されている
- 物忘れの自覚がある
- 探し物は自分で努力しみつけようとする
- 日常生活への支障はない
- 症状の進行はきわめて徐々にしか進行しない
認知症による物忘れ
- すべてを忘れてしまう
- 新しいことを覚えられない
- 物忘れの自覚がない
- いつも探し物をしている
(誰かがとったなど他人のせいにする) - 日常生活への支障がある
- 症状は進行する
「認知症」とは?
老いにともなう病気の一つで、さまざまな原因により脳の働きが悪くなり、記憶・判断力の障害などが起こり社会生活や対人関係に支障をきたしている状態をいいます。年をとれば誰でも思い出したいことがすぐに思い出せなかったり新しいことを覚えるのが難しくなってきますが「認知症」はこのような「加齢による物忘れ」とは違います。