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BLOG第29回 後発薬(ジェネリック)と先発品

2020.08.20

後発薬(ジェネリック)と先発品

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、こんにちは。
薬剤課です。

 

ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」で病院薬剤師が注目されてます。
病院薬剤師って大変なんだねって、いろいろな人に言われますけど・・・
すみません、見てませんm(_ _)m
噂ではかなりフィクションの塊だとか・・・

 

今回は、あまり皆様が知らないであろうことをお話ししようかと思います。

 

処方箋をもらって調剤薬局に薬をもらいに行くと必ずと言っていいほど勧められる
「ジェネリック医薬品」
ジェネリック医薬品は先発品と比べると、同等の効果を得られたうえで、増加し続ける医療費を抑制できるという利点があることはご存知の方も多いでしょう。

 

そんなジェネリック医薬品ですが先発品と比べて
「突然、供給停止に陥る」
という頻度が多いことを現場で感じます。
つまり、何の前触れもなく医薬品が使えなくなってしまうのです。

原因は大きく分けて2つ
・原薬の調達トラブル
・規格外の製品が検出される

 

「厚生労働省 後発医薬品(ジェネリック医薬品)に関する基本的なこと」のページには下記のように書いてあります

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000078998_3.pdf
(質問5の部分)

ジェネリック医薬品は、「海外の粗悪な原薬によって作られている」といった印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、国の審査により、粗悪な原薬によって作られたものがジェネリック医薬品として承認されることはありません。

 

原薬の輸入先として中国・インド・韓国などが一般的です。
海外の工場で作った原薬ももちろん国(日本)の審査基準を満たす必要があります。
しかしある日突然こんなことが起こります。

 

海外の原薬メーカーの工場が原薬を製造するために必要な基準を満たしていないことが判明

原薬の供給停止

その結果、医薬品自体も供給停止

 

ただ、同じようなことは先発品でも起こります。
先発品メーカーと後発品メーカーとで違ってくることは、
先発品メーカーだと、その失敗における原状回復への対応が半端なく早い!
という点です。

 

自動車や携帯電話を選ぶとき、「ちょっと割高になるけど大手なら安心」という選択の基準を持つか、
いや、同等の製品が使用できるのであれば「安いほうがいいんだ」という基準を持ちますか?

 

この選択に正解はありません。
先発品にするか後発品にするか迷った際、ご自身の性格やライフスタイルなどを加味して選んでみてください。