ある朝のできごと 通勤時のTOKYO FMから~私にできることは何?~
森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様
こんにちは!看護部長室です。
朝晩と過ごしやすく、すっかり秋の風になりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
先日、通勤時にあらためて考えることがありましたのでご紹介させていただきます。
- 東日本大震災
通勤時にTOKYO FMを聞いていましたら、「東日本大震災から今年で9年経過しました。」と流れてきました。当時、小学生や中学生、高校生の皆さんが今は大学生となり、社会人となって地元で働きながら復興活動に励んでいる!という大変エネルギーに満ち溢れたお話しをされていましたので、惹きつけられ真剣に聞き入っていました。
2011年に東大震災が起きました。当時私は、大津波が町を飲み込む光景をTVで何度も目にしました。おそらく世界中の人々がその光景を目の当たりにしたのではと思います。「大変な事が起きた!」「何とかしなくては!」と多くの人々が感じました。そして、日本国内だけではなく、世界中の人々から支援の手が差し伸べられました。
小学生や中学生、高校生だった皆さんが当時を振り返り話す言葉は、「自分にできることは何か?」を考えながらこれまで進んできたとのことです。大切な友達の分まで精一杯生きること、復興支援のために自分にできることは何か!と。
- 自分にできることは何か
私たちはこれまで、「自分は何をしたいのか?」「私の夢は何?」という問いを立ててきたのではないかと思います。その夢や、「自分の幸せ」「自己実現」に向かって努力することが当たりまえと考えてきた側面があるのではないかと思いました。
しかし、大震災を目の当たりにした多くの人々は、「自分が何をしたいか」ではなく、「自分にできることは何か?」と考え前を向き、支援に乗り出したのです。
- 比較することは無用
「自分の夢は何か?」という問いを立てれば、どうしても他人との比較が生じてしまうこともあります。その昔「勝ち組」「負け組」などの言葉が流行したこともありました(ご存知でしょうか笑)。夢が実現できなければ「自分の努力が足りなかった」「私の能力が備わっていなかった」など自己否定に向かうこともあります。
一方、自分にできることは何か?という問いを立てると、今、自分に備わっている力や能力のうち、「人や社会に役に立つことは何?」「その中で活躍できることは何?」ということに意識が向きます。そこにあるのは自分らしさへの方向転換だと思います。
- 一人ひとりの存在が素晴らしい!
どの人にもその人らしい個性があります。立場や状況が違っていても、人間一人ひとりは、全く異なるかけがえのない存在価値を持っていると思います。その多様性の中から「自分らしさ」を発見し、それを輝かせていくことが、人々の役に立つことに繫がっていくのかもしれません。
■あらためて考えるきっかけへ
その日は真剣に考えながらの通勤時間でした。
病院に到着し更衣室に行きますと、入り口で一人のスタッフとすれ違いました。まるで真夏のひまわりのようなキラキラ笑顔の挨拶は、何とも爽やかで優しいことこの上ない!朝の挨拶一つで、相手に幸せな気持ちを送れるそのスタッフの個性や存在が素晴らしいなと思いました。周りの人に笑顔で挨拶すること、それは直ぐに取り組める“私にできること”の初めの一歩なのかもしれません。
私にできることは何?
職場の中で自分にできることは何?
プライベートで自分にできることは何?
TOKYO FMからのエネルギーに満ち溢れた思いと、真夏のひまわりのようなキラキラ笑顔を受け、あらためて考えさせられた朝のできごとでした。
東日本大震災において被害に遭われた皆様、復興にご尽力される皆様の思いが一日も早く実現しますようにあらためてお祈り申し上げます。