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BLOG第276回 『食中毒にご注意!』②

2024.08.05

『食中毒にご注意!』②

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは!検体検査課です。

 

前回ブログに続き、今回は「食中毒予防の三原則」についてお話しさせていただきます。
BLOG第275回 『食中毒にご注意!』①

 

<食中毒予防の三原則を守ろう>
家庭内で発生する食中毒は、食品の取り扱いの不注意から起こることがほとんどです。
食中毒を予防するために「付けない」「増やさない」「やっつける」という三原則を守りましょう。

 

  • 付けない!(菌を他の食品に付着させない)

まず、作業の前後は手指をしっかりと洗いましょう。手のひら、手の甲、指、爪、手首まで石鹸を泡立てて洗い、流水で十分に洗い流すことが大切です。

また、肉や魚はポリ袋やラップでしっかり包んで保存し、冷蔵庫の中で他の食材に触れたり、汁が漏れて他の食材を汚染したりしないようにしましょう。

食材に触れる作業をするときはビニールやゴムの使い捨て手袋をして行うのも効果的です。

キッチン用品の使用にも注意が必要で、まな板の上で肉を切った後しっかりと洗わずにサラダなど生で食べる野菜を切ってしまうと、肉に付着した菌が野菜についてしまいます。野菜→肉など調理の順番の工夫や、生で食べる食品用と肉・魚用でまな板を分けるなどしましょう。また、保存用ポリ袋やジップ袋、ラップ等の再利用も避ける事が望ましいです。

 

  • 増やさない!(菌が増殖する環境に置かない)

冷蔵品や冷凍食品は、購入後や使用後、すぐに冷蔵庫・冷凍庫に入れましょう。また、冷蔵室・冷凍室に食品を詰め込みすぎると庫内温度が高くなってしまいます。夏場は庫内がついつい一杯になりがちですが、整理整頓を心掛けて冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に保つようにしましょう。

 

  • やっつける!(殺菌・消毒して死滅させる)

多くの菌は75℃以上で1分以上加熱することで死滅するので、十分に加熱すれば一部を除き、大抵の食中毒は防ぐことができます。食材の中心部までしっかり火を通すようにしましょう。

そして使用後の調理器具の殺菌には塩素系漂白剤(所謂ハイターなど)に含まれる次亜塩素酸Naが有効です。ただし、汚れなどが残っていると消毒力が著しく低下するため、調理器具をよく洗った後に使用しましょう。

 

<食中毒かも…?と思ったら>

もし食中毒が疑われる症状が出てしまったら、市販薬を自己判断で飲まずに必ず病院を受診しましょう。(下痢や嘔吐は原因物質を排除しようとする防御反応のため、下痢止めなどはかえって重症化してしまう場合もあります!)

下痢や嘔吐がある場合は水分補給(経口補水液など)も大切です。水を飲んでもすぐ吐いてしまう場合もあるかもしれませんが、脱水症状を防ぐため、口を湿らせる程度でも良いので少量ずつ水分を取りましょう。

 

食中毒に関する情報や手洗いについては厚生労働省や食品安全委員会のホームページにも掲載されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

食中毒予防の三原則を守って、暑い時期にも安全に美味しく食事をし、夏を満喫しましょう!