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BLOG第110回 カミナリ

2021.12.02

カミナリ

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様
こんにちは、眼科です。

 

平日休み、夕方いつものように街をふらふら散歩していると小さな公園を発見しました。
いつもとは違うルートを取ってみた所、こんな思いがけない発見があるわけです。
やはりたまには違うルートも悪くないと思う。

 

学校の帰り道でしょうか、自転車を後ろに1台待たせたままの高校生男子2人組を見かけました。
1人はその公園入り口の柵に腰掛け、友達の顔を少し見上げるようにして、楽しそうに話をしています。
こんなに小さな公園でもそこには人の影が伸びており、交わらない人達の生活の一部がありました。

 

笑顔がキラキラしていたので多分2人は野球部でしょう。たまの部活休み、こうして語り合っているのです、多分。
そうして彼らはおもむろにグローブを取り出してキャッチボールをする、多分。この小さな公園で!そんなスペース無いのに!

 

アンダースローで続くキャッチボールも束の間、1人が持ち前のおふざけで豪速球を放ります。それは当然、暴投となり、後ろの家のガラスを割ってしまう!「こぉら〜!」とカミナリ親父の声が聞こえてくる!ヤバい!逃げろ!と、1人は、うとうとしていた自転車を叩き起こし、2人の荷物を1つのカゴにギュギュッと詰めて走り出す!下駄に甚平で駆け出してきたカミナリ親父は、去りゆく2人の背中を眺めながらぼやくのです、やれやれ、と。

 

よくよく考えてみると、自分の家のガラスを割られて説教とゲンコツ1発で済ますカミナリ親父って実は優しいおじさんだったのでは無いでしょうか?

 

カミナリ親父は実は優しいおじさんだったんだなとしみじみ思いながら私も帰途に就きました。