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腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由③

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは、院長です。

 

今回は、腹膜透析が日本で普及しない理由についての最終回です。

 

  1. 血液透析の施設が多く、通院先の選択肢が多い一方で、腹膜透析を実施できる医療機関、医療スタッフが限られている。
  2. 糖尿病性腎症(糖尿病に合併した慢性腎不全)の患者さんには不向きと考えられる。
  3. ご高齢の方の導入に抵抗感がある。

12は既に以前のブログで説明しておりますので、今回は3について説明していこうと思います。

腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由①

腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由②

 

3 ご高齢の方の導入に抵抗感がある。

 

まず、わが国の慢性透析療法の現況(2018年12月31日現在)を改変して作成したこちらのデータをご覧ください。
全透析導入患者割合表腹膜透析患者割合表全国

参考元:わが国の慢性透析療法の現況(2018 年 12 月 31 日現在)

このデータをみると、全透析導入患者さんでは75歳以上の方々の割合が最も多くなっていますが、腹膜透析患者さんにおいては75歳以上の方の割合が少ないことがわかります。

 

この理由のひとつとしては、腹膜透析の手技習得がご高齢の方にとって難しいと考えられるので、医療従事者がはじめからご高齢の方に腹膜透析を導入することを敬遠しがちであることが考えられます。その一方で、ご高齢の方にとって腹膜透析は通院回数が月1回程度であることや、血圧の変動が少ないことなどから身体に優しいことなど多くの利点もあります(こちらをご参照ください 当院HP:腹膜透析について)。
実際に腹膜透析(PD)ラストという定義(一般社団法人 全国腎臓病協議会HP:PDファースト、PDラストとは)もあり、ご高齢であっても、腹膜透析の選択肢を残してご説明する必要があるかと考えます。

 

ここで当院に通院されている年齢別の腹膜透析患者様の割合をお示しします。
腹膜透析患者割合表当院

当院では45歳以上の全ての年齢層にほぼ同様の割合で腹膜透析をされている患者様がいらっしゃいます。80歳を超えられている方でもご自身でバック交換や消毒を問題なく行えており、短期の旅行を楽しんでいる方もいらっしゃいます。また、ご家族のサポートを受けながら、ご自宅で過ごす時間を増やすために腹膜透析を選択されたご高齢の方もいらっしゃいます。

 

このように、腹膜透析はご高齢であっても、選択肢から外すことなくご説明させていただき、患者様とご家族が納得される治療法を選んでいただけるように当院は努めております。

 

月一回の通院ですので、相模原市のみならず、隣接する町田市、大和市、座間市を含めた地域の方も当院で腹膜透析を受けていただくことが十分に可能です。引き続きよりよい腹膜透析療法を提供できる体制を整えて、地域の医療に貢献できるよう頑張ります。

 

 

 

腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由②

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは、院長です。

 

今回は前回のブログに引き続き、腹膜透析が日本で普及しない理由について解説していきます。

 

  1. 血液透析の施設が多く、通院先の選択肢が多い一方で、腹膜透析を実施できる医療機関、医療スタッフが限られている。
  2. 糖尿病性腎症(糖尿病に合併した慢性腎不全)の患者さんには不向きと考えられる。
  3. ご高齢の方の導入に抵抗感がある。

は前回ブログで説明しておりますので、今回は2について説明していこうと思います。
腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由①

 

2 糖尿病性腎症(糖尿病に合併した慢性腎不全)の患者さんには不向きと考えられる。

 

“わが国の慢性透析療法の現況2014年12月31日(参考元 https://docs.jsdt.or.jp/overview/index2015.html)“によると透析導入された方の約43%が糖尿病性腎症による腎不全であり、血液透析を導入された方の45%が糖尿病性腎症である一方で、腹膜透析を導入された方の38%が糖尿病性腎症となっています。従来、糖尿病の方は腹膜透析の継続率や生命予後が良くないと認識されてきた経緯があり、糖尿病性腎症の方には腹膜透析は不向きなのでは、という懸念が隠れていることが予想されます。

 

ここで糖尿病の方が血液透析に比べて腹膜透析の導入率が低くなっている理由を考えてみます。

  • 導入期に既に多くの合併症を有しており、網膜症による視力低下や末梢神経障害の影響で腹膜透析の手技が困難になる。
  • 血糖管理や脂質代謝への悪影響が懸念される。 
  • 高血糖などを原因とした除水不足のため、腹膜透析による体液管理が難しい。

その一方で血液透析が下記の理由で困難になることもあります。

  • 自律神経障害のため透析低血圧をおこしやすい。
  • 抗凝固薬による出血傾向(網膜症の増悪)が懸念される。
  • 動脈硬化が強く、バスキュラーアクセスのトラブルを来たしやすい。

 

これまでに糖尿病性腎症に限定した腹膜透析と血液透析の生命予後を比較した研究は多くありませんが、25の研究をまとめた総説によると、いずれかの治療法の優位性は見いだせなかったという結論が出ています。
(参考元:Dialysis Modality Choice in Diabetic Patients With End-Stage Kidney Disease: A Systematic Review of the Available Evidence. Couchoud et al. Nephrol Dial Transplant 30: 310-320, 2015 https://academic.oup.com/ndt/article/30/2/310/2337520

 

さらに糖尿病の腹膜透析患者さんと非糖尿病の腹膜透析患者さんの腹膜透析継続率と生存率を比べた研究では有意差無しと報告されています。
(参考元:Clinical Outcome of Incident Peritoneal Dialysis Patients With Diabetic Kidney Disease. Kishida K, et al. Clin Exp Nephrol Mar;23(3):409-414, 2019 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30255261/

 

このように、糖尿病の方は少なくとも腹膜透析と血液透析を比較してどちらかが向いているという結論は出ておらず、2019年の日本透析医学会の発行する腹膜透析ガイドラインには下記のように記されています。

“CQ6 糖尿病性腎症の患者さんの透析療法は腹膜透析開始と血液透析開始のどちらがよいか?”
A.推奨無し
参考元:腹膜透析ガイドライン2019

つまり、糖尿病による腎不全であっても、腹膜透析を避けて血液透析にするべきということは無く、患者様の納得する透析療法を選択するべきであると考えられます。

 

従来では不向きとも捉えられていた糖尿病の方が腹膜透析を安全に行えるようになってきた背景として、以下の要素が挙げられるかと考えます。

腹膜透析デバイスの改良と進歩

  • ツインバッグシステム ⇨ 腹膜炎の減少
  • イコデキストリン透析液 ⇨ 除水不全による体液過剰の是正
  • 生体適合性透析液 ⇨ 腹膜の形態変化・機能障害の是正

その他

  • ARB(降圧薬)の普及 ⇨ 腹膜の形態変化・機能障害の是正,残存腎機能保持
  • 新たな糖尿病治療薬 ⇨ 血糖コントロールの管理向上

 

以上のように少なくとも糖尿病であることは腹膜透析の導入に際して、明らかな障壁ではないと考えます。当院でも腹膜透析を行っている方の約半分は糖尿病を合併した腎不全の方であり、多くの方が安定した腹膜透析を行っています。

 

 

腹膜透析(PD)が日本で普及しない理由①

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは、院長です。

 

皆さんは3%という割合を聞くと、どう考えますか?
たとえば、学校のひとクラスの人数が40人程度だとすると、3%という割合は、そのうちの1人もしくは2人となります。これは少ない割合であると思われるのではないでしょうか。

 

この割合はわが国の全透析患者さんにおける、腹膜透析を施行されている方の割合です。2018年の日本透析医学会の統計調査によると、全透析患者さんの数は約34万人であり、そのうち腹膜透析をされている患者さんは約1万人と報告されており、その割合は約3%となります。

(参考元:我が国の慢性透析療法の現状(2018年12月31日現在)https://docs.jsdt.or.jp/overview/file/2018/pdf/2018all.pdf

 

では、この割合は他国と比べるとどのようになっているのでしょうか。2014年の米国のデータベースを用いた統計報告では、腹膜透析患者さんの割合は香港で約70%と最も多く、欧州やカナダでは約20-30%、米国で約10%となっており、日本の3%という割合は世界で最も低い数値となっています。この割合、何パーセントが正解であるとか、何パーセントであるべきだという議論に正解も無く、各国の医療提供の制度の相違などもありますが、腎臓専門医のアンケートをまとめた複数の英文誌では30%前後が妥当な割合なのではないかと紹介されています。少なくとも、血液透析と比較して、遜色のない治療法であるという認識は間違いなさそうです。

 

腹膜透析と血液透析を比べると、腹膜透析はご自身もしくはご家族による手技や消毒が必要である一方、通院回数が少なく済むことや身体的負担が少ないことなど、いくつかのメリットとデメリットが挙げられます。
(詳細はこちらをご参照ください 当院HP:腹膜透析について

 

それでは、血液透析と比べて遜色のないとされる透析療法であり、いくつかの利点もある中で、なぜわが国では腹膜透析を選択される患者さんの割合が世界で一番少ないのでしょうか。

 

いくつか理由は挙げられますが、次の主たる3つの理由について説明させていただこうと思います。

  1. 血液透析の施設が多く、通院先の選択肢が多い一方で、腹膜透析を実施できる医療機関、医療スタッフが限られている。
  2. 糖尿病性腎症(糖尿病に合併した慢性腎不全)の患者さんには不向きと考えられる。
  3. ご高齢の方の導入に抵抗感がある。

2、3に関しては次回以降のブログでご紹介していきます。

今回は1の理由についてお話しします。

 

1.血液透析の施設が多く、通院先の選択肢が多い一方で、腹膜透析を実施できる医療機関、医療スタッフが限られている。

現在、当院が位置する相模原市および隣接する町田市、大和市、座間市で相模原市に近い地域を含めたエリアでは、血液透析患者さんの数はおよそ3000名、そして腹膜透析患者さんの数はおよそ40-50名となっています。これは単純に計算しても1.5-2.0%となり、全国平均より少ない割合となっています。このように当院が位置する相模原市、そして隣接する町田市、大和市、そして座間市や海老名市を含めても血液透析の患者さんの数に比べて腹膜透析の患者さんの数は多くありません。これは血液透析を提供する施設が充実していることが考えられる一方で、腹膜透析を提供できる医療機関が限られていることも表している可能性があります。

繰り返しになりますが、血液透析、腹膜透析のどちらが優れているということは決してありません。しかし、少なくとも腎不全が進行した際には血液透析、腹膜透析について十分な説明を受けたうえで、治療法を決定することが望まれるのではないかと考えます。当院では腎不全治療法の選択外来(腎代替療法選択外来)を設置しており、患者様とそのご家族を含めて十分な説明をしたうえで、私たちと共に、納得していただける治療法の選択をしていく過程を大事にしております。なぜならこの過程が、そのあとの患者様の生活の質を改善できるからです。

 

当院では血液透析はもちろんですが、腹膜透析に関しても症例数を蓄積しており、医師、看護師を含めたチームとして、自信をもって提供できる体制を整えております。現在当院で腹膜透析を行っている患者様は約15-20名にのぼり、皆様は納得されて腹膜透析を始められており、腹膜炎等の合併症も少なく充実した日々を過ごされているようです。相模原市のみならず、町田市、大和市、座間市からも通われています。

 

腹膜透析についてご興味のある方は、いつでもご相談をお待ちしております。

 

 

実は関わっていた話

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、臨床工学課です。

 

7月も半ばではありますが、雨の日が続いております。皆様は体調管理に気をつけておりますでしょうか?このスタッフブログを見直してみると、どの部署もすごくためになることを書いていているのですが、せっかくの”スタッフブログ”なので、今回は私の個人的な思いを書いていこうと思います。

 

森下記念病院のHPが新設されて、私は病院のHPを確認してみようと思い、何気なく閲覧していました。そして、診療科・部門の項目にある、“腹膜透析について”を見ていると、どことなく音楽が流れているのに気がつきました。最初はなんの音楽だろう?と思いながら下にスクロールしていくと、そこには1本の動画が流れていました。その動画を見て、私は思わず

「これ私が編集したやつだ!!!」

と叫んでしまいました笑。このHP作製にあたり、実は私が少し関与していた事実をこの日知りました。思い返すと、この動画使いたいみたいなこと言われていたような気がすると曖昧な記憶を思い返しつつ、動画を見ている私。この動画がこのHPを介していろんな人に見られていると考えると、ちょっとドキドキします。
このブログを見た皆様もよければ動画を見てください。

https://www.morishita.or.jp/department/hemodialysis/peritoneal_dialysis/(ページ中盤にあります)

 

でもこの動画、編集者としては未完成であると思っています。それは、音声での説明が全くないというところです。自分が思い描いていた理想では、音声を入れて完成させる予定だったのですが、動画作成期日の関係で音声データが間に合わず断念し、さわやかな音楽を代わりに入れたのです。いつか音声に自信のある院内スタッフをみつけて、音声データを作成しまた作り直そうかなと思っています。

 

 

手指消毒用アルコールの使用

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは医事課です。

 

外来受付をはじめ、院内にはいろんな所に手指消毒用アルコールが設置されています。
最近は受診者様にも頻回に利用され、喜ばしいことにどんどん消毒用アルコールが減っております。

アルコール消毒

 

以前は一部の専門家や意識の高い人しかしていなかった対策や、知識などが一般の方々にも広く知られることとなりました。新型コロナウイルスにより私たちは不便な生活を強いられておりますが、感染症対策について深く学び行動を変えることができました。

 

この得た経験をいかし、お互いを思いやりルールを守りながら日々の生活を楽しんでいきましょう。

運動正しく行えていますか?

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、こんにちは。
リハビリテーション室です。

 

前回、リハビリテーション室からは、運動をいくつかご紹介を致しました。
BLOG第12回 生活スタイルと運動
実際にやってみたという方はいらっしゃいますでしょうか?
今回は、その中にも含まれていました、スクワット(膝の屈伸)について少し詳しくご紹介したいと思います。
スクワットとは、立った状態から膝を曲げて伸ばすというシンプルな運動です。みなさまも一度は聞いたり、やったりしたことがあると思います。
突然ですが、問題です!
1番と2番どちらもスクワットを行っていますが、正しく行われているスクワットはどちらしょうか?
正解は・・・・

スクワット1スクワット2スクワット後

スクワット前スクワット誤りスクワット後

正解は、1番です。みなさま正解でしたでしょうか?
2番はなんだがやりにくそうですね。しかし、2番のやり方になっている方、実は結構いらっしゃるのです。
では、どうして2番が良くないかといいますと、注目すべき場所は膝の位置です。
ここでもう一度、膝を曲げた時の姿勢を見比べてみましょう。

スクワット比較
お分かりでしょうか。1番は膝がつま先よりも前に出ていませんが、2番は膝がつま先よりも前に飛び出てしまっています。こうなることで、膝への負担が増え、痛みに繋がる恐れがあります。さらに、かかとが浮きやすく不安定な姿勢になってしまい、筋肉が上手に働かせられず、効果が落ちてしまうことが考えられます。
したがって、スクワットとは、膝を曲げたときに、膝がつま先よりも前に出ないように行うのが正しいやり方です。イメージとしては、膝を曲げるというよりも、椅子に座るような感覚で、腰を落としていくように行うのが良いです。最初は、実際に後ろに椅子を置いて座りながら練習してみるのも良いですね。このようなやり方で行うと、もも前面の筋肉だけでなく、ももの裏側やお尻の筋肉もよく使いますので、ヒップから脚のシェイプアップにも効果的です。余裕のある方は、1.2.3.4のカウント膝を曲げ、5.6.7.8カウントで伸ばすようなゆっくりとしたやり方で行う方法もおすすめです。途中で早くなったり遅くなったりせず、どの膝の角度でも常に同じ速度で行ってみてください。スクワットは、1日10回3セットを目標に行ってみてくださいね。

それでは、正しいスクワットで、ケガをせず、丈夫な身体を目指してみましょう!

超音波課の近況報告

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、初めまして。
日々、安心安全な検査。迅速な検査と結果報告を目指す超音波課です。
超音波課の近況報告になります。

 

ARIETTA850SE
2020年5月より日立製作所の超音波診断装置、上位機種ARIETTA850SEを導入、フル稼働中です。

特徴

  • eFocusing
    eFocusingは、新しく開発された送受信技術です。S/Nの改善とフォーカス依存性の低減を実現しました。被検者依存が少なく、浅部から深部まで均一な画像を得ることができます。
  • Carving Imaging
    組織構造の視認性の良さを追求した、画像処理パラメーターです。
    ノイズレスでクリアな画像を提供することが可能になり、診断のしやすさに貢献します。
  • 「見やすい」画像の実現
    『組織構造の視認性』を追求したノイズレスでクリアな画像が、患者依存の少ない安定した描出を実現
    * ルーチン検査や、これまで描出の難しかった被検者での使用に期待がもてます。
    * eFocusingを使用した空間分解能重視の画像と組み合わせることで、超音波検査の質の向上と効率化に貢献します。

 

と、一部のご紹介ですが、最新の検査機器の進歩はすごいと、感じでおります。
ARIETTA850SEを活用し、検査時間の軽減や見やすい画像による診断能の向上など、皆様の健康に貢献できるよう努めさせていただきます。

七夕のお願い事

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは。
保育所です。

 

あと少しで7月7日 七夕ですね。先日、保育所内で子ども達と七夕飾りを作りました。今年は天の川が見られるでしょうか・・・

 

2歳〜5歳児の願い事を紹介します。

⭐️  ブーブに乗りたい

⭐️  カレーが食べたい

⭐️  レストランで料理を作る人になりたい

⭐️  クックルになりたい

⭐️  やさしくなれるようになりたい

⭐️  セーラームーンになりたい

⭐️  包丁が上手に使える人になってポテトチップスを作りたい

⭐️  仮面ライダーになりたい

七夕飾り

皆様は何を願われますか?

 

一日でも早いコロナウィルスの終息を願わずにいられませんが、子ども達と皆様の願い事が叶いますように・・・⭐️

 

みんなの癒し

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆様、こんにちは。
外来処置室です。

 

梅雨のジメジメする日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
この時期は、外を歩いていると道端に咲く綺麗なアジサイをよく見かけます。
アジサイ綺麗ですよね~ 

実は外来処置室にもアジサイがあるんです!!!

 

外来飾り1
外来飾り2

待ち時間に少しでも皆様の癒しになればと思い、季節に合わせて飾り物を作っています。
これを見て、不安な気持ちなどが和らげば幸いです。
皆様気づいているかな?次をお楽しみに(*^-^*)

 

内臓脂肪と皮下脂肪

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様。
こんにちは。放射線科です。

 

外出自粛や在宅勤務が続く生活のなかで、家の中にこもっていると楽しみが食べることばかりになってしまうのは私だけでしょうか?
さらに運動不足が重なり、体重計を横目に見ながらゴロゴロする今日この頃。
こんな日が続いていると、やっぱり気になるのが内臓脂肪と皮下脂肪。
いずれも体脂肪のことですが、蓄積する場所が異なります。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こすリスクが高いのは、「内臓脂肪」です。
中年になると基礎代謝が落ちてくるので供給と消費のバランスが悪くなり、なかなか消費せずに貯蓄ばかりです。

 

人間の身体の2割前後は、脂肪でできています。
例えば、体重70kgで体脂肪率が20%の人なら、体脂肪量は14kg。その中で大半を占めるのが、皮下脂肪です。一方の内臓脂肪は、肝臓などの周りにべったりとついているようなイメージがありますが、実際は胃や腸の周りにある大網脂肪や腸間膜脂肪がその代表です。
女性は皮下脂肪が多く、男性は内臓脂肪がつきやすいことがわかっています。

 

生活習慣病と強く関連しているのは「内臓脂肪」です。
内臓脂肪と皮下脂肪の大きな違いは代謝の特性です。内臓脂肪は皮下脂肪に比べると、個々の脂肪細胞が小さく代謝活性が高いため、脂肪の合成や脂肪の分解が非常に活発におこなわれます。なので内臓脂肪は食べ過ぎによって増えていきます。逆に食事を制限した場合は、まず内臓脂肪から消費されます。つまり溜まりやすく取れやすい。取れやすいのですが、活発な脂肪細胞組織が増えれば、当然それに伴って周りの環境にも大きな影響を与えます。

よく「内臓脂肪」は普通預金、「皮下脂肪」は定期預金なんてことをいいますが、本物の預金になるならどちらも歓迎なんですが、そんなこと言っていられませんよね。

皮下脂肪については、外部からの圧力に対するクッションや、寒さ対策の役割を担っているので、ある程度は必要だと思いますが、皮下脂肪が異常に増えると見た目だけでなく膝や腰など整形外科的疾患のリスクが高まってきますのでお気をつけ下さい。

 

内臓脂肪の量は、一般的には腹部CTスキャンを用いて測定されます。
当院でも自費にてファットスキャン検査(CT検査)を行うことができます。
内臓脂肪面積、つまり身体の断面積に占める脂肪の面積が100cm2を超えると内臓脂肪型肥満となります。
これは、体積に換算すると3kg、つまり1.5ℓのコーラのペットボトルが2本分の内臓脂肪が蓄積していると考えればわかりやすいでしょう。
ウエスト周囲径でいうと、男性なら85cm、女性なら90cmが内臓脂肪面積100㎝に相当します。
しかし、ウエスト周囲径だけでは皮下脂肪が多いのか、内臓脂肪が多いのかの区別はつきません。

 

お腹がポッコリ出てきて気になる方は、内臓脂肪が異常に蓄積している可能性がありますので、ファットスキャン検査をして、内臓脂肪の蓄積具合をチェックしてみてはいかがでしょうか。