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STAFFBLOG 相模原市東林間 森下記念病院のスタッフによるブログです STAFFBLOG 相模原市東林間 森下記念病院のスタッフによるブログです

臨床工学技士ってどんな職業??

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、臨床工学課です。

 

臨床工学技士という職種は、1988年に誕生した国家資格で、生命維持管理装置を扱う医療機器のスペシャリストです。
医療の高度化が進む中で、その役割は年々広がっており、医療現場に欠かせない存在となっています。
一方で、医師や看護師に比べるとまだ一般的な知名度は高くないかもしれません。
そこで今回は、当院の臨床工学技士がどのような業務を担っているのか、その一部をご紹介します。

 

  •  医療機器の操作・管理
    当院では、血液透析装置をはじめとした生命維持に関わる医療機器の操作・管理を臨床工学技士が担っています。
    患者さん一人ひとりの状態に合わせた機器設定を行い、安全で質の高い治療を支えています。

  •  機器の保守・点検
    医療機器は「常に正常に動いて当たり前」であることが求められます。
    その裏側では、臨床工学技士による日々の点検や計画的なメンテナンスが行われています。
    トラブルの予防から緊急時の対応まで、医療の安全を支える重要な役割です。

  •  患者さんに寄り添う業務
    当院の臨床工学技士は、機器管理だけでなく、患者さんと直接関わる業務にも積極的に携わっています。
    血液透析はもちろんのこと、腹膜透析においては遠隔管理システムを活用しながら在宅療養をサポートしています。
    患者さんの生活に寄り添いながら、より良い治療環境を一緒に考えていくことも大切な役割です。
    また、シャントエコーなどの検査業務に加え、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)の分野にも関わるなど、活躍の場は多岐にわたります。

  •  チーム医療の中で成長できる環境
    臨床工学技士は、医師や看護師と密に連携しながらチーム医療の一員として働いています。
    専門性を活かしながらも、患者さんにとってより良い医療を提供するために、多職種と協力していくことが求められます。
    当院では、透析医療を中心に、腹膜透析や内視鏡など幅広い分野に関わることができるため、
    臨床工学技士としてのスキルを着実に高めていくことができます。

最後に
臨床工学技士は、医療機器を通じて患者さんの命と生活を支える仕事です。
その役割は決して表に出ることばかりではありませんが、医療の質と安全を支える非常に重要な存在です。
当院では、専門性を活かしながら幅広く活躍したい方、患者さんに寄り添う医療を実践したい方を歓迎しています。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ一度お問い合わせください。

 

当院ホームページでは臨床工学課専用ページを設けておりますので、興味のある方は是非一度ご覧ください!
臨床工学課ページURL:https://www.morishita.or.jp/department/clinical_engineer/index.php

 

採用情報はこちら(状況により採用していない時期もございます)
採用ページURL https://www.morishita.or.jp/recruit/

 

また、職場見学も随時行っておりますので、
ご希望の方は腎センター直通の電話番号からお気軽にお問い合わせください。
腎センター直通
Tel042-742-9162

 

森下記念病院に入職して

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは。外来処置室です。

 

私は1月に入職した新人看護師です。
入職して約4ヶ月が経ちました。
まだまだ不慣れな部分もありますが、先輩方に支えていただきながら、日々学びの多い毎日を過ごしています。

 

外来はとても温かい雰囲気で、働くスタッフの皆さんも優しく、私が困ったときには気にかけすぐに声をかけてくださる環境です。そのおかげで慣れない事の多い中であっても安心して業務に取り組むことができています。

 

短い時間の中での関わりが多い外来ですが、患者さんに少しでも安心していただけるような声かけや関わりを大切にしていきたいと思っています。

 

これからも患者さん一人ひとりに寄り添いながら、安心して受診していただけるよう努めていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

娘のお産を通して

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、透析看護部です。

 

今回は私の娘が出産した時のお話を少しさせて頂きます。

 

一人目の出産。
娘は計画出産ではなく、自然分娩の立ち合い出産を選択しました。
私が自然分娩で体力が戻るまで時間が掛かったので計画分娩を提案しましたが、気持ちは変わらず、本人の気持ちを尊重しました。

 

初産だったので、私はずっと娘と赤ちゃんを心配していましたが順調に時間は経ちました。

 

いよいよ予定日・・・
でしたが、陣痛の気配は無くカレンダーを眺め続け、心配疲れもピークになった10日遅れで無事に出産しました。

 

当時新型コロナは落ち着き出してはいたものの、感染対策の為出産後は旦那さんしか中に入れず私は面会も出来なかったので、退院後にやっと赤ちゃんを抱っこすることが出来ました。
娘は寝不足と体力消耗でゲッソリ。自然分娩は大変だったとつぶやいていました。

 

二人目の出産。
一人目と同じように産みたいと、自然分娩の立ち合い出産を選択。一人目の大変さは忘れてしまったようです。

 

お産の時、上の子どうするの?
お産の間だけ預かって・・・
と言われ、子守も心配だけど半日位ならどうにかなるかと、了承しました。

 

上の子の成長に気を取られつつ、お腹の子も順調で、あっという間に9か月が経過してしまい、慌てて対応を再確認しました。

 

二人目だから早く産まれてしまうのではないかと予定日が近づくにつれ心配が増していたのに、予定日が来ても産まれない・・・3日遅れで痛みがきたので、私は上の子を迎えに行ったのですが、前駆陣痛で娘は帰宅。でもすぐまた痛みが来るだろうと孫との3人暮らしをスタートしました。孫が泣かないよう気を使い対応していたので子守も疲れだし、5日経っても気配が無いので、孫も帰宅。

 

まさか満月の日に産まれるのではないか!?と祈る気持ちでカレンダーを眺めていました。そしてやっとフルムーンの朝方、陣痛が来たと連絡があり、また孫を迎えに行き連絡を待って待ってやっと、夕方10日遅れで無事に出産。本当にほっとしました。

 

今回は新型コロナも収まっていたので皆で面会ができ、小さな赤ちゃんを抱っこする事が出来ました。出産を終えた娘も今回は上手に産めたと言っていました。

 

心配ばかりしていたあの時期を思い出すと、笑い話になり、良い思い出になったと思います。いつの間にかお産の環境は大きく変わっていて、母子を守る為に気をつける事がたくさんあり、教わる事が多くありました。医療スタッフとして働く私には、当たり前に感じていた24時間体制も、安全に産める環境も実際に当事者となると医療スタッフの方々に頭が下がる思いです。診療科は違いますが患者様の安心、安全のお手伝いが出来るよう努めようと、自分の働き方も再確認です。

シンクロニシティ

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、眼科です。

 

突然ですが、イタリア料理を作るのにハマっております。
とても良き時代、プロの料理人がレシピを惜しげもなくYouTubeにて公開してくれています。ありがたや。その沢山のレシピの中の一つにカラスミのパスタというものがありました。

 

そもそもカラスミというものを知らなかった私は、へー、こんな食材があるのか、レシピも簡単そうだし食べてみたいなぁと思い、作る事を決意。早速スーパーに赴きました。

 

しかし探すも中々カラスミ自体見当たりません。何軒か回った末に見つけたカラスミはなんと5000円!!!高い!!!私はそこでカラスミが高級食材だと知りました。
ちょっとこれはおいそれと手を出せないなと敗走し、枕を涙で濡らしました。

 

昨年の年末、今回のふるさと納税を何にしようかなと考えていると、ふとカラスミが記憶の隙間から顔を出しました。
よっ、覚えてる?
確かにふるさと納税ならなんか許される気がする(当社比)!
値段は勿論高いのですが、再度膨れ上がる好奇心に抗えず、私は宮崎県の納税者となるのでした。

 

ここでふと疑問が生まれました。
なんでカラスミはこんなに高いんだろう??
とても良き時代。YouTubeにカラスミを作る動画が上がっているではありませんか。
見てみるとあの高い値段も納得の工程の多さ。
ボラの卵(ボラなんだ!)を傷つけないよう慎重に血抜きし、塩漬け(1週間)、塩を抜き酒に漬け(4日間)、乾燥(1、2週間)。これは手間がかかっております。
そこでまたひとつ生まれる疑問。
こんなに工程がある特殊な作り方の珍味がなぜイタリアと日本両方にあるのでしょうか?
これはシンクロニシティ(意味のある偶然)なのでしょうか?

 

イタリアではカラスミをボッタルガと呼ぶそうで、サルディーニャ島で主に作られて食べられているそうです。調べてみると、イタリアでは紀元前からボッタルガはあるらしく、ギリシャやエジプトでも作られていて、1600年頃、中国から長崎に伝わったそうです。
全然シンクロニシティではありませんでした・・・普通に考えたらそりゃそうです。

 

イタリアのサルディーニャ島に想いを馳せて作りました。カラスミ、いや、ボッタルガのパスタ。折角だしこれでもかと削ったボッタルガが当たり前にしょっぱくて、とても美味しかったです。

杖について③

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、リハビリテーション室です。

 

前回に引き続き杖を題材にお話をさせていただきますが、今回は個人的な興味で杖の歴史について調べてみました。
実用的な内容はほぼなく、雑学中心となります。お時間のある方はお付き合いいただければ幸いです。
BLOG第回 杖について①
BLOG第回 杖について②

 

杖(つえ)の歴史
杖は歩行補助具として用いられますが、単にそれだけにはとどまらなかったようです。

  • 古代文明における杖
    杖の起源は非常に古く、古代エジプトやメソポタミア文明にまでさかのぼります。
    王や神官が持つ杖は、支配権や神聖な力の象徴とされ、壁画や彫刻にも描かれています。
    聖書に登場するモーセの杖(アロンの杖?)も、奇跡を起こす神の力の象徴として有名です。
  • 中世ヨーロッパと宗教的役割
    中世ヨーロッパでは、司教や修道士が持つ司教杖(クロージャ)が宗教的権威を示しました。
    また、王や貴族は富や権力を示すために豪華な装飾の施された杖を携帯しました。
    一方で、旅人や巡礼者にとって杖は、長旅を支える実用的な道具でもありました。
  • 近代〜近世:ファッションとしての杖
    18〜19世紀のヨーロッパでは、杖は紳士の必需品となり、ファッションアイテム化します。
    装飾性の高い持ち手や、仕込み杖(刀剣を隠し入れた杖)なども登場し、持ち主の地位や個性を表す道具となりました。
  • 日本における杖の文化
    日本でも杖は古くから使われてきました。僧侶が持つ錫杖(しゃくじょう)は、修行や儀式に用いられる法具であり、邪気を払う意味を持ちます。
    また、武道では杖術として発展し、護身や戦いの技として体系化されました。
    明治以降では西洋文化の流入により、近代ヨーロッパと同様にファッションの一部として用いられるようになりました。
  • 現代の杖
    現代では、先に紹介したように歩行補助具として主に使われ、私たちの生活を支えてくれています。
    また、視覚に障害のある方が使用する
    白杖も安全に歩行するために非常に重要です。
    デザイン性や軽量性に優れた製品も増え、登山用ストックやトレッキングポールなど、用途に応じた進化も続いています。
    同時に、ファンタジー作品やゲームでは、魔法使いの杖として登場し作品のキーアイテムとして描かれることがあります。

 

最後に
杖は人の歴史や文化において非常に身近であり、原初の頃から今も変わらず身体を支えるものとして活躍してくれています。それだけにとどまらず、権威や宗教的な力を象徴するものとして、またはファッションアイテムとして幅広く用いられ、精神的な支えとしても機能していたようです。
杖をもつのは身体が衰えた証拠ととらえる方もいらっしゃるかもしれませんが、ファッションの一部として用いれば気分が上向きになりそうですね!

杖について②

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、リハビリテーション室です。

 

前回に引き続き杖についてのお話をさせていただきます。
BLOG第回 杖について①

 

前回は杖の種類について代表的なものを紹介させていただきました。
今回はその使い方についてご説明させていただきます。
最も一般的に使われるT字杖を例にご説明させていただきます。

 

杖の持ち方
弱っている方の足とは反対側の手に持ちます(右足が弱っているなら左手)。両足とも同程度に弱っている場合は利き手に持ちましょう。
握り方は下のイラストのように握ります。指の位置をよく確認してみてください。
杖の持ち方

 

杖の高さ調節
足の付け根の出っ張った骨から床までの高さに杖の長さを合わせていただくと、おおよそ丁度良い高さになると思われます。突いて歩いてみたときに、肘が伸びきってしまったり、逆に曲がりすぎて力が入りにくい場合には、微調節してみてください。

杖の高さ

杖・足の運び
■2動作歩行→片足に不安がある方向け
①杖と杖と反対側の足を同時に前へ運びます。
②残った方(杖と同側)の足を前へ運びます
→①②を繰り返します。(行進するときの手足の運びと同じです)

2動作歩行

■3動作歩行→両足とも不安がある方向け
①杖を前へ運びます
②杖と反対側の足を前へ運びます
③残った方(杖と同側)の足を前へ運び、②の足と揃えます
→①②③を繰り返します。
※2動作歩行と比べると、歩行スピードが遅くなりますがその分安定性が上がります。
3動作歩行

 

最後に
今回はT字杖を例としてご説明させていただきましたが、4点杖は同様の使い方で問題なく使用できます。
その他の杖に関しては、それぞれ特有のチェックポイントがありますが、一般的に医療機関で処方・推奨されて使い始めると思いますので、必要になったときにレクチャーを受けましょう。

杖について①

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、リハビリテーション室です。

 

今回は、普段の診療の中でもよく登場する、「杖」についてご紹介します。
杖は転倒予防に役立つ便利な道具です。
歩きに不安がある方は、まだ大丈夫と思わず早めに使ってみましょう。

 

杖を使う目的

  • バランス機能の改善
  • 足や腰への負担軽減
  • 転倒予防
  • 転倒不安への安心材料

などが挙げられます。身体の負担軽減、転倒予防に貢献し、延いては骨折などの大きなケガを防いでくれる可能性があります。

 

杖の種類

  • T字杖  適応例:軽度の下肢筋力低下、片麻痺 等
    最も代表的な杖であり、持ち手と柄の形状がアルファベットの「T」の字のようになっていることからT字杖と呼ばれています。
    軽くて小回りがきき使いやすい特徴があります。軽いふらつきや長距離歩行時の負担軽減として利用したい方に適しています。
    T次杖

  • 4点杖(多点杖)  適応例:下肢筋力低下、片麻痺 等
    床に接地する足が4点に分かれている杖です。接地面が広く安定性が増しますが、足が分かれているため突くのに少しコツが必要です。片足に体重がかけにくい方に適しています。
    4点杖

  • 松葉杖  適応例:捻挫、骨折 等
    脇まで柄が伸びているのが特徴の杖です。手だけでなく腕、肩、体幹の筋肉も使い身体を支えることができます。足への荷重を軽減するために用いられることが多く、捻挫や骨折後に整形外科で貸し出されることが多いです。
    松葉杖

  • ロフストランドクラッチ  適応例:上下肢筋力低下、運動失調 等
    前腕(手首~肘の間の腕)部まで柄が伸びており、手と前腕部分で体重を支えることができます。そのため、上肢(手、腕)の筋力低下がある場合でも安定性が得られやすい特徴があります。
    ④	ロフストランドクラッチ

 

最後に
杖の使用に興味がある方、使い方や選び方に不安のある方は、かかりつけの病院や介護事業所などにご相談ください。
介護保険をお持ちの方はレンタル費用の補助が受けられる場合がありますので、購入前にご確認ください。

 

次回は正しい杖の使い方についてお話ししようと思います。

 

血圧管理の目標について120?140mmHg未満?

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆さま、
こんにちは、院長です。

 

我が家には昨年の春に近所の川で捕まえ、その後可愛がっているナマズがいます。家に来たときは体長が15㎝に満たない程度でしたが、今は倍くらいの大きさにすくすくと成長しています。隠れ家としてレイアウトした水槽の中の土管に以前は身体全体がすっぽり入っていましたが、いまは頭隠して尻隠さずの状態になっています。

 

昨年、日本の高血圧ガイドラインでは年齢や合併症に関わらずすべての方に医療機関での血圧が130/80mmHg未満、自宅血圧は125/75mmHg未満を目標とすることが新しく改訂されました(以前はご高齢の方などではもう少し緩やかな設定でした)。
厳格な血圧管理の重要性は理解できる一方で、血圧が下がりすぎることで起こりうるふらつきや転倒なども考える必要があるかと思います。そこで、今回は、NEJMという世界でも最も権威ある医学誌で“どこまで血圧を下げるか“について取り上げられていたので、そのお話をしていきます。

Blood-Pressure Targets in Hypertension Management
New England Journal of Medicine(NEJM). 2026; 394: 1026–1029

 

この論文では、75歳の高血圧の患者さんの一例を提起として、「収縮期血圧を120mmHg未満までしっかり下げるべきか、それとも140mmHg未満を目標に維持するべきか」という2つの考え方が提示されています。この論文は、どちらが絶対に正しいと結論づけるものではなく、この2つの考え方について、それぞれの立場から議論が行われている内容です。

 

血圧をより厳しく下げるべきだという考え方では、これまでの多くの研究から、血圧を低く保つことで脳卒中や心筋梗塞、心不全といった心血管疾患のリスクが低下し、死亡率も下がる可能性が示されています。また、認知機能の低下や認知症のリスクも減らせる可能性があるとされています。実際に、類似した患者群を対象としたメタ解析では、収縮期血圧をより低い目標に設定した場合、心血管イベントが約18%減少し、死亡率も約13%低下したという報告もあります 。

 

一方で、血圧を下げすぎることへの注意も必要です。特に高齢の方では、血圧が低くなりすぎることで立ちくらみや転倒につながる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。この論文で取り上げられている患者さんも、立ち上がったときに血圧がやや下がる傾向もあり、6か月のあいだに2回転倒していました。このような場合、血圧を厳しく下げることで、かえって日常生活に影響が出る可能性もあるため、注意が必要です。また、血圧の変動や低下が、長期的には認知機能に影響する可能性も指摘されています。血圧を下げること自体は重要ですが、その過程で血圧が不安定になったり、低すぎる状態が続いたりすることが問題になる場合もあるのです。

 

このように、血圧管理においては「低ければ低いほど良い」と単純に考えることはできません。年齢、体力、転倒のリスク、日常生活の状況、他の病気の有無などを総合的に考えながら、その方に合った目標を設定していくことが大切です。

 

この論文から患者さんにお伝えしたいのは、血圧の目標値は一人ひとり異なるということです。同じ75歳でも、元気に活動されている方と、転びやすさがある方では、適切な血圧の目標は変わってきます。そのため、「数値だけ」にとらわれるのではなく、体調や生活の質も含めて考えることが重要になります。

 

当院では、血圧の数値だけでなく、めまいやふらつきの有無、転倒リスク、生活のしやすさなども含めて総合的に評価しながら治療方針を決めています。血圧を下げたほうがよいのか、このままでよいのか迷っている方は、どうぞお気軽にご相談ください。患者さん一人ひとりにとって最も安全で安心できる血圧管理を、一緒に考えていきたいと思います。

 

さらに、腎臓病や透析患者さんにおける血圧管理は、一般的な高血圧の考え方とは少し異なる点もあります。例えば慢性腎臓病(CKD)では、血圧を適切にコントロールすることで腎機能の悪化や心血管疾患のリスクを減らせることが知られており、ガイドラインでは比較的厳格な血圧管理が推奨されています(特に尿蛋白が陽性であれば)。一方で透析患者さんでは、血圧が低すぎることがかえって予後に悪影響を与える可能性や、透析中の血圧低下、いわゆる「透析中低血圧」が問題となることもあり、単純に「低ければ低いほど良い」とは言えないことも分かってきています。また血圧の過度な低下がシャント閉塞の原因となることもあります。

 

実際、透析患者さんでは血圧と予後の関係が一般の方とは異なり、いわゆる「U字型」の関係、つまり高すぎても低すぎてもリスクが高くなることが報告されています。そのため、血圧の目標は一律ではなく、体調や透析条件、残っている腎機能、日常生活の状況などを踏まえて個別に設定することが重要とされています。

 

このように、血圧管理は数値だけで決めるものではなく、その方の背景や治療状況を含めて総合的に考える必要があります。当院では、相模原市、町田市、大和市エリアで腎臓病・透析医療の専門施設として、最新の知見を踏まえながら、一人ひとりに最適な血圧管理を提案しています。気になる症状や不安な点があれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。

透析をされている方の体の水分量をどのように評価するか

森下記念病院のスタッフブログをご覧の皆さま、
こんにちは、院長です。

 

先日、アジを釣りに行きました。家族で30匹ほど釣れ喜びましたが、帰ってから夕飯までに急いで捌くのが大変でした。
しかし、その甲斐あってとても美味しいアジフライを作ることが出来ました。

 

当院が注力している腎臓、その大切な役割の一つは、体の中の水分や塩分のバランスを保つことですが、血液透析・腹膜透析の治療ではその調整を機械や透析方法に委ねることになります。そのため、水分の過不足は、透析患者さんの体調や生活の質に大きく影響します。日々の診療で患者さんの体の水分量(体液量)の評価を、むくみなどの身体的表現、血圧などのバイタルサイン、レントゲンなどによる画像、採血による数値などを総合的に評価しています。しかし、ある評価では体液量が少ないように見える一方で、別の評価では多いように見えることもあり、どこに重点を置いて判断すべきか悩む場面も少なくありません。体液量を絶対的に客観評価することは、実際には難しいことも多いのです。

 

今回は、透析患者さんにとって非常に重要なテーマである「体の水分量(体液量)をどのように評価するか」についてまとめられた、アメリカ腎臓学会誌の総説論文をご紹介します。

Volume Assessment in Patients Undergoing Long-Term Dialysis 
Journal of the American Society of Nephrology(JASN). 2025; 36: 1184–1196

 

この論文は、長期に透析(血液透析・腹膜透析)を受けている患者さんにおいて、体に水分が多すぎる状態、あるいは少なすぎる状態をどのように評価し、管理していくべきかを整理したものです。また、論文では主に血液透析の研究データを多く紹介していますが、水分管理の考え方そのものは、腹膜透析と血液透析のどちらにも共通する内容であり、日常診療にそのまま応用できる視点が多く含まれています。前述したように体液量の評価は、透析医療の質を左右する非常に重要な要素であるにもかかわらず、実は「これが絶対に正しい」という方法は確立されていないことが現状であることがこの総説の背景にあります。

 

水分が体にたまりすぎると、血圧が上がったり、心臓に負担がかかったり、息切れやむくみが出る原因になります。一方で、水分を引きすぎると、透析中の血圧低下や筋肉のつり、残っている腎臓の働きが早く失われてしまう可能性もあります。つまり、「多すぎても、少なすぎても良くない」という非常に繊細な調整が必要になります。

 

これまで、体重の変化や血圧、足のむくみ、首の血管の張り具合といった身体所見が、水分状態を判断する手がかりとして使われてきました。しかし、この論文では、こうした方法はいずれも簡便である一方、正確さには限界があり、医療者による判断のばらつきも大きいことが指摘されています。体重の変化も、栄養状態や筋肉量の変化が影響するため、必ずしも水分量だけを反映しているとは限りません。例えば同じ患者さんにおいて同じ50㎏であっても、夏の暑い時期に食欲が低下して食事量や運動量が低下した日々を送っているときと、涼しくなって活動量が増え、食事摂取も増えた日々を送っているタイミングでは筋肉量や脂肪量の差があるため、同じ50㎏でも体液量は異なります。

 

近年注目されている方法として、肺エコーや体組成計(生体インピーダンス法)を用いた水分評価があります。肺エコーでは、肺に余分な水分がたまっているサインを確認することができ、体組成計では体の中の水分分布を推定することが可能です。これらの方法は、科学的な裏付けがあり、水分過剰と予後との関連も示されていますが、論文では「これらを使えば必ず予後が良くなる」と言えるほどの十分な証拠は、現時点では示されていないとまとめられています。

 

この総説で特に強調されているのは、「新しい機器を使うこと」そのものよりも、「水分状態を定期的に見直し、患者さん一人ひとりの状態や生活背景を踏まえて調整していくこと」の重要性です。画一的な目標体重を設定するのではなく、症状の有無や日常生活での困りごと、残っている腎臓の働きなどを総合的に考える必要があると述べられています。

 

この論文を通じて患者さんにお伝えしたいのは、水分管理がうまくいかないと感じたとき、それは決して珍しいことではなく、透析医療全体の中でも「まだ答えが完全に出ていない難しい問題」であるということです。そのため、体重や血圧の数字だけで一喜一憂するのではなく、体調の変化やつらさを医療スタッフに伝えていただくことがとても大切になります。

 

森下記念病院では、体重や血圧、画像や採血結果だけに頼らず、患者さんの症状や生活の質、残存腎機能なども含めて総合的に評価しながら、水分管理を行っています。また、前述した体組成測定(生体インピーダンス法)も行っております。
透析がつらい、むくみや息切れが気になる、透析中の血圧低下が心配といったことがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
今後も最新の知見を取り入れながら、患者さんが安心して治療を続けられるよう支援してまいります。

『出会い』

森下記念病院スタッフブログをご覧の皆様、
こんにちは、療養病棟です。

 

私は看護助手として48歳の時、森下記念病院に入職致しました。
まったくの未経験者。
興味があったので思い切って転職を決めました。

 

ワクワクする気持ちと同時に緊張する私に親身になって仕事を教えてくれた先輩方達。
ヘルパーの仕事からワーカーさんの仕事まで色々な場面で親切に教えて頂きました。

 

そして、私は次第に介護福祉士を目指すようになり、応援してくださる方達のおかげで無事合格!(すでに54歳の私!笑!高校受験以来の試験!)

 

この職場で、50歳過ぎてから尊敬する人達、プライベートでも仲良くさせていただいている人達(心の友)との出会いがあるとは思いませんでした。

 

今年56歳になりますが、仕事は真面目に!
プライベートは旅行、ゴルフ、シュノーケル、他
沢山楽しんでおりまぁ~す。
(たまに孫たちと遊びまぁ〜す!)

 

思い切って転職して本当に良かったと思いました。
転職しなければ、こんなステキな出会いはなかったのですから。
感謝♡

 

これからも歳をとっても
宜しくお願い致しますね。